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佐藤 聡*; 権 セロム*; 太田 雅之*; 落合 謙太郎*; 今野 力
Proceedings of 26th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2016) (CD-ROM), 8 Pages, 2016/10
約20年前に核融合炉材料の核データライブラリーの検証を目的として、JAEA/FNSのDT中性子源を用いてタングステン, バナジウム 銅の積分実験を行い、低エネルギー中性子に感度を有する測定値を計算値が大きく過小評価することを報告した。この計算の過小評価の原因として実験室の壁からの散乱中性子が考えられたため、今回、散乱中性子を吸収する酸化リチウムでこれらの体系の周りを囲んだ実験体系を用いて新たな積分実験を行った。また、モリブデンとチタンについても同様の積分実験を行った。これらの実験の解析をMCNP5-1.40とENDF/B-VII.1, JEFF-3.2, JENDL-4.0を用いて行った。その結果、以前のタングステン, バナジウム積分実験において見られた計算の過小評価は今回大幅に改善し、タングステンとバナジウムの核データに問題がないことがわかった。一方、銅積分実験での計算の過小評価はあまり改善されず、モリブデン, チタン積分実験でも計算値と実験値の一致は悪かった。核データの部分的変更も含む詳細な実験解析を行い、銅, モリブデン, チタンの核データの問題点を明らかにした。